ISDEを見据え2ストロークで挑んだ前橋が総合6位に。日高ツーデイズエンデューロ

JEC全日本エンデューロ選手権 第3戦、第4戦 日高ツーデイズエンデューロ
日時:2019年9月14、15日
会場:北海道日高町
天候:晴れ→雨
コンディション:ドライ→ウェット
PHOTO&TEXT:アニマルハウス

国内で開催されるオンタイム制エンデューロの中では、日高ツーデイズエンデューロは特別な意味をもつ。1つに、公道を使用するレースであるため、ナンバー付きが義務化されており、国内メーカーのサポートを受けているトップライダーたちがトレールマシンを持ち込むため点。そして100kmを超えて作られた一周のコース内にいくつものテスト区間が設けられており、同じテストコースで「どれだけタイムを詰められるか」よりも「初見のコースでどれだけ速く走れるか」が問われるのである。

2日間に及ぶ今大会、日曜日には雨予報が出ており、天候の急変が心配されていた。日高は2日間ともずっと晴れることが非常に珍しく、雨が降って当たり前とすら考えられている。

まずはDAY1、土曜日は晴れ。パドックの目の前にある日高国際スキー場のゲレンデに設定されたクロステストからレースはスタートした。

昨年のチャンピオン、前橋孝洋はこのクロステストでいきなり1番時計をマーク。シーズンオフに負っていた膝の負傷からの完全復活を匂わせたが、その後に続くミシマエンデューロテストでは6番、若葉団地エクストリームテストでは7番手、貯木場クロステストでは5番手と、苦戦を強いられた。長いこと4ストロークマシンに乗ってきた前橋だが、ISDEを見据えて2ストロークの250EXC TPIで参戦したことで、うまくセッティングを煮詰めることができなかったと語る。

2位争いを繰り広げていた前橋だが、2周目のクロステストではスリップダウンを喫し、4位へ後退。しかし、その後はさすがの対応力をみせ、若葉団地で3番、最後のゲレンデクロステストでは2番時計を叩き出し、挽回を図ったがDAY1は4位のまま終了。

また、昨年は最終戦SUGOにのみ参戦し、今シーズンはこの日高が初参戦となる地元・北海道の佐伯竜が参戦。ゼッケンは30、ランキング順にスタートするため、IAクラス最後尾でのスタートとなった。昨年からマシンもチェンジし、YZ250Fを駆っての参戦だ。

トライアル出身でテクニックに定評のある佐伯は、若葉団地エクストリームテストで9番時計をマーク。その他のテストでは12〜14番でまとめあげ、初日を12位で終えた。

そしてDAY2、やはりスタートの時間には本降りの雨がライダーを襲った。悪化したコンディションへの対応、そしてコースに慣れて戦い方を覚えたライダーの台頭から前橋は順位を伸ばすことができなかった。得意とするゲレンデのクロステストで7番時計を出すも、最終的に8位でDAY2のレースを終えた。

また、佐伯はDAY1のレース後に行ったタイヤ交換で痛恨のミステイク。ビードストッパーを1つ入れ忘れてしまった。応急処置を繰り返しながら、タイヤに負担をかけないように走る。やはり得意とする若葉団地のエクストリームテストで、この日の最高成績となる11番時計を出すが、結果は14位となった。

前橋孝洋
モトクラブオープンエリア
KTM 250EXC TPI
前:iX-07s
後:BR-99

「故障明け1発目のレースだったので、無理だけはしないようにセーブしたライディングに徹しました。下半身をかばうせいで上半身に力が入り、腕も上がりやすくなってマシンも抑えられない負の連鎖に苦しめられましたが、中盤からは感覚を取り戻して改善することができました。

今大会で使用したXC-Fは、構えなくていいEXC-Fと比べてかなり元気のいいマシンなので、振り回されないようにライディングを向上させていきたいです」

佐伯竜
Team iRC with武申
YAMAHA YZ250F
前:iX-07s(ムース)
後:BR99(ムース)

二日間通してHIDAKAの長いルートには、林道、河原、砂地、ウッズ等様々なコースがありますが、iRCさまのフロントタイヤIX-07sは、ドライとウェットのコンディションでもしっかりと路面をとらえ安心を与えてくれました。 リアタイヤのBR99は、サイドがしなやかでトライアルタイヤに近い感覚が好み。 日高特有の様々なウッズ、林道、川、林間等の様々なコンディションの中でもコントロールしやすく足元を支えて頂きました。 また僕自身のミスにより、二日目の半分まで片側をビードストッパー無しで走りましたが、iRCタイヤさまの品質よ良さと強さでトラブルなく走りきることができました。 二日間というハードなレースで、首や肩にかかる負担はかなり大きい為に、ヘルメットの軽さはライダーの負担をかなり軽減してくれると改めて実感いたしました。 また知り合いのライダーにも興味を持って頂き、購入も考えているとお言葉も頂きました。 二日間を通し、腕上がりは無し。 スタート前に4ARM-STRONGでストレッチをし、特に二日目よ朝は一日目の腕の怠さが嘘のように無くなり走りに集中する事が出来ました。 これからは、サスペンション の見直し、YZ250Fのモトクロッサーということもあり、ギア比も考えて行かなければならないと考えております。