試練の山、HIDAKA ROCKSで泉谷がG-NET自己最高2位を獲得

HIDAKA ROCKS 2019
日時:2019年8月10日〜11日
会場:北海道日高町
天候:曇り時々雨
コンディション:ウェット
PHOTO&TEXT:アニマルハウス

昨年に続き、今年で2回目の開催となるHIDAKA ROCKSは、コースも広くなり難易度も増し、G-NET戦になった。昨年の大会の様子を聞きつけた多くのライダーが本州だけでなく九州からも駆けつけた。

DAY1にアイアンロードとスーパーテストの2本の予選を走り、DAY2に決勝レースのヘアスクランブルが開催。オーストリアの世界的ハードエンデューロレース、エルズベルグロデオのレース形式を模したこのレース形式は、参加者だけでなく観戦者も大いに楽しむことができる。

フラットダートを全開走行でタイムを競うアイアンロードでは、霧の影響で見通しが悪く、路面もウェットでなかなか攻めきれない中、昨年の覇者・和泉拓がトップタイムを記録。

さらに予選2のスーパーテストでは、JNCC COMP-Aクラスで優勝争いを繰り広げている内嶋亮がG-NETクラス1位。総合でも内嶋が予選をトップ通過という形になった。昨年のスーパーテストでトップタイムを出した佐伯竜はタイヤセクションでミステイク、クラス10番タイム。

明けて日曜、決勝レースの朝、日高町は青空も垣間見える爽やかな天気。北海道とはいえ、8月。暑さによるスタミナの低下を少しでも軽減しようと空調服を着てレースに参戦する姿も見られた。

序盤、アイアンロードからのジュナイト、レースをリードしたのは予選トップの内嶋。しかし腕上がりに悩まされ、なかなかペースが上がらない内嶋を巧みなライン取りでパスしたのが和泉、そして和泉の後ろについた泉谷之則だ。

ジュナイトを抜け、次なる難所パイプラインにトップで現れたのは泉谷。そして2番手で泉谷を追ってきたのはなんと予選アイアンロードで崖落ちを喫した藤田貴敏だった。

泉谷と藤田はここからヘルズゲート、トライアル、ダイナマイトと、テールトゥノーズの接近戦を繰り広げた。

しかし、ダイナマイトのライン読みで抜け出た藤田がトップチェッカー。泉谷は惜しくも2位、そして3位には一番の難所ダイナマイトで他ライダーを一気に抜き去った和泉が入った。

予選トップの内嶋は前半の遅れを取り戻そうとしたがラインの少ない難所ばかりが続く後半のセクションで前に出ることができず8位チェッカー。

泉谷之則
GASGAS iRC シルバラード
GASGAS EC300
前:iX-09w GEKKOTA(空気圧:0.7kgf)
後:iX-09w GEKKOTA(空気圧:0.4kgf)

「最初のアイアンロードで少し出遅れてしまったんですが、ジュナイトで和泉選手について行ったらスムーズに順位をあげることができ、途中で和泉選手が止まってしまった隙に前に出ることができました。前後ともにサスペンションの路面追従性がとてもよく、体力をキープすることができたのが後半に活きたと思います。パイプラインでは独走と言えるくらいリードを築いていたのですが、マーカーの見落としでミスコースしてしまい、藤田選手に追いつかれて抜きつ抜かれつ、という展開でした。

予選ではフロントだけiX-07sを使ったのですが、リアタイヤは予選から通して同じタイヤを使いました。下りのロックセクションに向けてフロントをiX-09w GEKKOTAに変更したのですが、それがすごく良くて、ラインを外したくないところでしっかりグリップしてくれたおかげで大きくハマらずに済みました。今回はニードルを変えて薄くしたことで中低速がとても使いやすくなりました。今年から乗り始めたGASGASですが、かなり理想のセッティングに近づいたと思います。

前回の広島で熱中症になってしまいノーポイントだったので、今回でかなりランキングも挽回できたと思います。2位なので悔しいは悔しいんですけど、今は嬉しさの方が大きいです」

和泉拓
TeamBetaストレンジiRC
BETA RR4T350
前:iX-09w GEKKOTA(空気圧:0.6kgf)
後:iX-09w GEKKOTA(空気圧:0.3kgf)

「去年と比べて、想定内にハードになってましたね。最初もそうだし、後半のセクションも。思ったより渋滞がありましたよね。ジュナイトで泉谷選手に抜かれて、パイプラインの入り口でハマってたところで藤田選手に抜かれてしまいました。さらにその後ミスコースして8位くらいまで落ちてしまったのですが、最後のダイナマイトで一気に抜き返して、なんとか3位に入ることができました。

とにかくタイヤもエンジンもどこまでもグリップしてくれました。自分ではちょっとキツイかな、と思った角度の岩でもクラッチをポンて繋ぐと一段上にすんなり登ってくれて、渋滞待ちはありましたけど、ハマって苦労するようなことはありませんでした。

特にダイナマイトの下りがけっこう急で、下りに入るところで一個一個的確に、わずか10cmのスペースを狙ってフロントを岩に乗せていくのですが、硬いモトクロスタイヤだとそこでズルッと滑ってしまうんです。でもゲコタだとそこでしっかりグリップしてくれるので、安心して任せることができました。このレースは前後ゲコタで間違いありませんね」

内嶋亮
DYNOCO
BETA RR2T200
前:iX-09w GEKKOTA(空気圧:0.5kgf)
後:iX-09w GEKKOTA(空気圧:0.5kgf)

「予選ではフロントiX-09wとリアVE-33s GEKKOTAを使用しましたが、決勝では前後ゲコタに変更しました。実はこれまでiX-09w GEKKOTAをちゃんと使ったことがなかったので、空気圧0.5でスタートしました。硬かったら抜けばいいけど柔らかかったら空気入れることはできないので。結局途中で少し抜いてみましたけど、そこまで違いはわかりませんでしたね。

決勝レースでは最初のアイアンロードからトップを引いていたのですが、和泉選手と泉谷選手に抜かれてしまいましたね。しばらく3人で走っていた感じなのですが、パイプラインに入る前に腕上がりしてしまって休んでしまったんですよ。そしたらその後に渋滞にハマってしまって。

普段VE-33s GEKKOTAを使っているので、今回はiX-09w GEKKOTAのガレの走破性をすごく感じることができましたね。JNCCと違って腕を休ませるところがないので、ペース配分が難しかったですね。後もう一周あったらもっと楽しく走れたんじゃないかな」