JEC SUGO2DAYSエンデューロ、熊本悠太が自己新記録となる年間ランキング3位を獲得

JEC 第5戦、第6戦 SUGO2DAYSエンデューロ
日時:11月25日~26日
会場:宮城県スポーツランドSUGO
天気:雨
コンディション:マディ
PHOTO&TEXT:アニマルハウス

今年は例年に比べ冬の訪れが早く、このSUGO2DAYSエンデューロも雪予報が出ていた。しかしDAY1当日、降っていたのは雪ではなく雨。レースのために用意された渾身のルートはほとんどがカットされ、舗装路を使ってテストのみを生かし、レースが行われた。

第3戦の日高DAY1を制した前橋孝洋、日高まで使用した250EXCから4ストロークの250EXC-Fへマシンをチェンジした影響か、今大会は苦戦を強いられた。DAY1、2周目のエクストリームテストでは18番と大きくタイムを落としてしまう。その後、得意のエンデューロテストでは4周目に4番をマーク。DAY1を9位で終えた。DAY2でもエクストリームテストを中心にタイムを落としてしまい、10位。今シーズン、怪我の影響で第1戦を欠場したが年間ランキング6位につけた。

熊本悠太はDAY1、2周目のエクストリームテストで15番と大きく落としてしまうが、3周目は5番、4周目には4番と調子をあげていった。滑る路面に苦戦しながらも慎重な走りを見せ、DAY1を7位で終えた。DAY2もエクストリームテストで5番時計を2回記録し、9位。熊本はこれで年間ランキング3位。

地元、宮城の和泉拓は熊本と同じくG-NETシリーズにも参戦しており、難所を得意とする。2周目のエクストリームテストで5番時計を出し、リードを稼ぐが後半にはタイムが伸び悩み、DAY1は14位となった。DAY2でもエクストリームテストで8番時計を2回出し12位。ランキング10位で今シーズンを終えた。

また、IBクラスの新沼光は日高2DAYSを終えてランキング1位。年間チャンピオンとIA昇格を目指し、今大会に挑んだ。DAY1では一部エクストリームテストで大きくタイムを落としてしまう場面もあったが、概ね順調にレースを運んだ。しかし、レース後のワークタイムで痛恨の遅着を喫し、ペナルティを3分加算され14位となってしまった。DAY2では見事クラス1位を獲得、年間チャンピオンこそ逃してしまうが、年間ランキング2位に入り目標のIA昇格を決めた。

前橋孝洋
モトクラブオープンエリア
KTM 250EXC-F
前:iX-09w (ムース)
後:BR-99 140サイズ(ムース)

「昨年程ではないですが、金曜日に降った雨の影響でマディのレースになりました。今回からISDEで使用したのと同じKTM250EXC-Fを使用しましたが、テクニカルで滑りやすくコース幅の狭いテストを上手く走り切る事が出来なかったです。ですが、iRCタイヤのグリップは素晴らしく、確実に前へ進むことができました。特にファイナルクロスでは安心して攻めることができました」

熊本悠太
Team BETAバイカーズベア
BETA RR2T300
前:iX-07S ムース(0.8kgf/㎠相当)
後:BR-99 ムース(0.8kgf/㎠相当)

「Day1の朝一はルート、テストともスリッピーな路面でしたので様子を見て走りました。コーナリングとアクセルを開けるポイントを気をつけて走る事で、グリップ感も掴め安定して走れたと思います。とくにフロントのiX-07sは荒れた路面でもしっかりと地面に刺さってくれて走りやすかったです。Day2では路面コンディションも少し回復し、タイヤの接地感を良く感じられて安心して走る事ができました。
結果、年間ランキング3位でシーズンを終えることができました。上位に入ることは厳しかったですが、他の選手が崩れる中で僕自身は大きく崩れることもなく安定して走る事が出来たと思います」

和泉拓
Team Beta ストレンジモーターサイクル iRC
BETA X-TRAINER250
前:iX-07s (ムース)
後:BR-99 140サイズ(ムース)

「リアタイヤはツーリストと悩みましたが、パンクのリスクを考えてBR-99とムースの組み合わせを選択しました。今回はタイヤ交換をせず、2日間1セットで走りましたが、タレることも無くファイナルクロスまでグリップの良い状態をキープしてくれました。特にリアのBR-99は沢でのグリップが秀逸でした」

新沼光
Team Beta ストレンジ iRC
BETA RR2T250
前:iX-09w (柔らかめムース)
後:BR-99 (硬めムース)

「フロントタイヤのiX-09wはレースで使うのは初めてだったのですが、iX-07sと比べてハード路面向きでSUGOの硬い土質によく合い、ツルツルな路面でも転倒の不安なく走ることができました。柔らかめのムースを使うことでぬかるみや岩といった硬いタイヤが不得意な場面でもグリップ力を発揮してくれました。リアのBR-99も路面状況がよく伝わってくるので積極的な走りができました。難所にも強く、高速域でのグリップ力と剛性もあり、エクストリームテストからファイナルクロスまでオールラウンドに役に立ってくれました。年間チャンピオンは逃してしまいましたが、DAY2で1位を獲ることができ、IA昇格も決まりましたのでよかったです」