JEC第2戦、BR99が大活躍。熊本悠太と荒川一佳が接戦を演じる

JEC 第2戦 中日本大会
日時:6月18日
会場:コスモスポーツランド
天候:晴れ
コンディション:ドライ
PHOTO&TEXT:稲垣正倫

全日本エンデューロ選手権第2戦が富山県コスモスポーツランドで開催。コンディションはカチカチのドライ。第1戦の広島に続き、リアタイヤにはドライコンディションに適したiRCのBR99を装着したライダーが多く見られた。梅雨時期のレース開催ということもあり、マディを想定し、ルートにはエンデューロコース、テストにはモトクロスコースが設定されたため、モトクロスライダー有利なレース展開となった。

iRCサポートライダーの中で好成績を収めたのはまず熊本悠太だ。熊本は2周目に最速ラップを叩き出し、5番時計を記録するが、その後は7~9番が続き、最終的には5位にわずか3秒差で6位となった。

そして熊本に続いたのが荒川一佳だった。荒川は2周目にラインミスでタイムを出すことができず、11位と言うリザルトから徐々にペースを上げ、6位の熊本に3秒差まで迫って7位と言うリザルト。荒川は今年からシェルコのSE-R250にマシンをチェンジし、ここまで好調を維持している。

次に8位に前橋孝洋、10位に近藤有介、11位には和泉拓、12位に在原勉、14位に柳原博一、15位に大川原潤、17位に滑川勝之と続いた。

熊本悠太
Team BETA バイカーズベア
BETA RR2T300
前:iX-07s(新品ムース)
後:BR99(新品ムース)

「初めてのコースだったのですが、昨日の朝、早く会場に入ってルートもしっかり下見できたことで、思ったよりも走れたんじゃないかな、と思います。でもテストは終盤に路面が荒れてくるとコーナーでうまく決まらなくなってしまい、タイムを伸ばすことができませんでした。最終周ではミスしないことだけを考えて走っていたら3秒差で他のライダーに負けてしまったので悔やまれますね。前回の広島ではヘタったムースを使ったらフロントがヨレてしまって嫌だったので、今回は新品ムースを使って、バッチリでした」

荒川一佳
FFMC-岡山&SHERCOracing
SHERCO SE-R250
前:VE35(ムース)
後:BR99(ムース)

「富山のコースはテスト、ルートともに石が多いと聞いていたので、少し柔らかめのVE35をフロントに使いました。石の上でもグリップして弾かれにくく、正解だったと思います。モトクロスコースの路面は滑りやすかったですが、自分なりに対応できたと思います。レースの方は最初にテストでラインミスを連発していまい、タイムを出すことができませんでした。僅差でしたが、後半で少しでも順位をあげられたことを前向きに考えて、反省点は今後に活かしていきます」

前橋孝洋
モトクラブオープンエリア
KTM 250EXC
前:iX-09w (ムース)
後:BR99 (ムース)

「怪我からの復帰第1戦で、今年からマシンのメーカーも違うし、2ストロークに変わったので、完全に以前の調子は取り戻せていない感じです。タイヤの選択はよかったと思うのですが、テストコースは路面がすごくドライで、滑って難しかったですね。奥のウッズでは岩や根っこがいっぱい出てたのですが、しっかり食いついて、滑りそうなラインに入ってしまっても、しっかりグリップしてくれました。BR99はマシンに左右されず、安心して性能を発揮してくれ、頼れるタイヤだということを確信できました」

和泉拓
Team Beta ストレンジiRC
BETA X-TRAINER
前:iX-09w(ムース)
後:BR99(ムース)

「最近はiX-09wを使うことが多いですね。タイヤのグリップがとても良く、転倒がなかったのは良かったですね。大きなミスはありませんでしたが、コースが自分向きじゃなく、持ち味を出すことができませんでした。今回は最後まで攻めるのを目標に、毎週サスのセッティングを変えて、だんだん良くなっていきました。今は下から速いライダーがいっぱい上がってくるので、なんとかランキングをキープしてシングルゼッケンに入りたいですね」

在原勉
iRC木更津ベース with AMSOIL和田屋
KTM 250EXC
後:BR99

「普段から使い慣れているタイヤということもあって、とても走りやすかったですね。タイヤのグリップ感がだいたいわかっているので、こういう路面でどういう風に滑るのかわかりましたし、コーナーでもうちょっと開けていいな、って。タイヤを知ることの大事さがわかりました」

大川原潤
BETAウブカタジャパンROCKERS
BETA RR2T
前:iX-07s
後:BR99

「バイクも調子よかったですし、タイヤのグリップもとても良かったです。気持ちよく走れて、レース自体はとても面白かったです。全日本初開催なのに、マーシャルも運営も、すごく良いですね。今シーズンはゼッケン番号をなんとかもう少し小さくしたいと思っていますので、頑張ります」

滑川勝之
チームギャランカケ with オートプラザカメ
KTM 500EXC-F
前:BR99 (ムース)
後:BR99 (ムース)

「リアはこの前に広島でも履いたんですが、フロントは初めて使いました。どんな感じが見ながら走ってたのですが、だんだん乗り方がわかってきてニヤニヤしてました。ゆっくり寝かしていく走り方をすれば滑らないですね」