JNCC第4戦 超大型ルーキー、斉木達也の走りをゲコタが支える
JEC 第4戦 ジョニエルG
日時:5月22日
会場:長野県爺ガ岳スキー場
天候:晴
コンディション:ドライ
PHOTO&TEXT:稲垣正倫
日本最大のクロスカントリーJNCCも、いよいよ中盤戦にさしかかり第4戦。シリーズ中でも難易度の高い爺ガ岳のコースは、特にガレ対策としてix-09wゲコタへの呼び声が高いところ。ただし、トップクラスのライダーからは「ガレのスピードはさほど関係ない」とされており、ソフトコンパウンドのタイヤは耐久性を危惧される傾向にある(ただし、ix-09wゲコタは世界最大最難のハードエンデューロであるエルズベルグでも、テスト済みで、ブロックが飛ぶようなことはなかった)。
タイヤでサポートを受けていない斉木達也は、第3戦広島で結果を残せなかった雪辱を果たすために、爺ガ岳に向けてゲコタを手配。当日の情報次第で、ゲコタを履くか、モトクロスタイヤを履くか決めるという方針で、結果ゲコタをチョイスした。
このタイヤ選択が功を奏して、斉木はオープニングラップから他を圧倒するスピードで爺ガ岳を席巻。昨年のチャンピオン渡辺学に2分ほどのリードを築いた上で、なお攻め続ける。その姿勢は、斜度の激しい名物セクションガレクライム(今回はダウンヒルとして使用)に特にあらわれ、現場にいないXCファンをもムービーを通じて魅了するスピードで一躍話題に。「小池田さんが追ってくることも考えて、余力を残していた」と斉木。さらには、レース中にスロットルチューブがちぎれるというアクシデントで、ピット作業を余儀なくされたにもかかわらず、圧勝を遂げた。
斉木達也
KTM XPK Racing
KTM250SX-F
後:ix-09wゲコタ
「思っていた以上によかったです。ゲレンデの土部分は、少し走り辛いですけどガレっぽいところは、けっこう食ってくれましたね。石のところ狙って走っていけば、スピードを稼げます。ふかふかのとこ入っちゃうと、タイヤがよれてしまうので、避けて走っていました。ガレを狙ってコーナーとか曲がって行く感じです。ロックンロールリバーとかガレクライムは本当に助かった。本当に無敵だと思いましたね!
ガレクライムの下りも、タイヤの山があるうちは良かったけど、山がなくなってきたら(今回は、斉木の全開3時間走行で、ブロックがだいぶ飛んでしまった)、ちょっとハイサイドまではいきませんでしたが、横滑りが出てきました。山なくなってもガレの登りは全然関係なくグリップしてくれましたよ。今回はガレが多かったから使わせてもらったんですけど、選択的には大成功でした」