筑波TT FT2レポート (ライダー:中井 秀氏)
2気筒250ccで争う筑波ツーリストトロフィー フロンティア2クラスは年3戦開催され参加台数も多く、雑誌にも取り上げられる人気レースです。
このレースは2011年よりタイヤコントロール制となり、ラジアルタイヤからバイアスタイヤに変更となりました。
それまでラジアルタイヤを使っていたライダーにとってはバイアスタイヤはバイクが丸ごと違うくらいにコーナーリング性能に違いがあり戸惑っていました。
私も同様で、タイヤ自体の剛性感の無さ、絶対的なグリップ力の無さに悩みながらシーズン前、練習を繰り返していました。
その中で出会った「IRC RX-01 SpecR」(以下IRC)です。
モタードでは好評と聞くものの、ロードレースで使用したと聞いたことはありませんでしたが、実際に装着して走行してみるとラジアル並みに剛性感があり、滑り出しが滑らかと感じました。
実際にレース前の練習走行のときから、ブレーキを強く残すコーナーで圧倒的な性能を感じることができ、このタイヤを本番のレースに選択しました。
3月のまだかなり寒い第1戦。IRCは僅か23台中2台。10分間の予選。タイヤはウォーマーで暖めているものの、十分に温まらないライバル車を横目に数周で温まるIRCで自己ベストタイム更新することができ予選2位になることができました。
10周の決勝は優勝争いをするものの、僅差で2位。
しかしながら、IRCの性能を確信しました。
6月の第2戦も22台中予選2位。決勝3位。
しかし優勝はIRC装着車となり、一気にロードレースでIRCの知名度を上げることとなりました。
そして最終戦となる第3戦は29台と最高出走数、その予選で念願のポールポジションを奪取ことができました。
タイヤウォーマーを使わず、発熱の早いIRCの特性を使い僅か2周目から全開のタイムアタックができたことがよかったと思っています。
決勝は残念ながらスタートを失敗。しかし、IRCの特性ですぐにハイペースで走ることができ、2位まで順位をあげレースを終えることができました。
ちなみに優勝車もIRC装着していました。