JNCC開幕戦、未来のAAライダー2名がCOMP-Aクラスで1-2フィニッシュ

JNCC 第1戦サザンハリケーン大阪
日時:2019年3月10日
会場:大阪府プラザ阪下
天候:晴れ
コンディション:ドライ
PHOTO&TEXT:アニマルハウス

今年も大阪で開幕を迎えた日本最大級のクロスカントリーレースJNCC。毎年この開幕戦は全日本モトクロス選手権が開幕前ということもあり、多くのモトクロスライダーが参戦し、盛り上がるを見せる。

COMP-Aクラスに参戦した鈴木涼太もその一人。今年は全日本モトクロス選手権IA1クラスにルーキーとして参戦する鈴木は、JNCCにも本格的に参戦を表明。この開幕戦でJNCC初優勝を果たした馬場大貴とも親交が深く、ともに練習することもある。

スタートで少し出遅れた鈴木は1周目をクラス5位で戻ってきた。しかし、さすがはモトクロスIA。3周目には持ち前のスピードでクラストップに躍り出る。総合でも19位から10位まで順位をあげた。

また、鈴木はハードエンデューロも練習に取り入れており、G-NETチャンピオンの高橋博にも鍛えられている。JNCCの中でも比較的ハイスピードでモトクロス寄りのコースで、さらに丸太セクションのある阪下は、オフシーズンの練習の成果を見せるには最適と言えた。

その後、順位の変動はあったが、最終的にはクラス1位、総合11位でレースを終えた。

一方、その鈴木と競うように走っていたのが内嶋亮だ。内嶋は逆に1周目はクラストップで周回し、中盤で苦戦するも最終的にはクラス2位、総合でも鈴木のすぐ後ろ、12位につけた。

MTBダウンヒルでプロライダーとして鳴らした内嶋はこれまでもJNCCには参戦していたが、昨年からハードエンデューロに目覚め、そのテクニックに磨きをかけてきている。

両ライダーともすでにCOMP-AAクラスの実力を持っており、今シーズンの昇格有力候補だ。

鈴木涼太
TEAM STW
YAMAHA YZ250X
前:iX-07s(0.7)
後:VE-33s GEKKOTA(0.8)


「正直、勝てるとは思っていませんでした。JNCCは前に何回か出たことがあったのですが、誰が速いとかもあまりわかっていないので、毎周の順位表示を見て、ずっと焦って走ってました。
自分の苦手な難所に合わせてタイヤを選び、特に丸太ですごく良くグリップしてくれて、おかげで大きな転倒もなくクリアすることができました。もう一箇所、難しいヒューム管があったのですが、最初は自信がなくてエスケープのガレ場を走ってました。ちょっと濡れてるガレで、スタックしているライダーがいるとけっこう難しかったのですが、難所系のVE-33s GEKKOTAなら楽勝でしたね。
VE-33s GEKKOTAはガミータイヤだからモトクロスに近い阪下のコースは苦手のように思われますが、高めの空気圧でギアを高めにして、あまりタイヤを滑らせないようにトラクションをうまく使って走るとサイドのヨレも少なく、ハイスピードにも十分対応してくれます」

内嶋亮
DYNOCO
YAMAHA YZ125X
前:iX-07s(空気圧:0.8kgf)
後:VE-33s GEKKOTA(ムース)


「1周目調子に乗ってハイペースで走っていたら、総合6位に帰ってこられたのですが、流石にそのペースは続かなくて。せっかくだったので頑張れるかな、と思ったのですが、L1の前に抜かれてしまいました。このコースはそんなに得意なシチュエーションではないので、大満足な結果です。次の広島はより得意なコースなので、頑張ります。
リアはVE-33でも良かったんだと思うのですが、VE-33s GEKKOTAを履いてみたかったのもあって選択しました。今日はちょっと雨も降ってくれたので、大正解でしたね。ヒルクライムも登れない気がまったくしなくて、丸太前のフロントアップも全然問題ありませんでした」