日本一過酷なハードエンデューロM.G.S.cup、高橋が2年連続で栄冠を手に
G-NET 第1戦 M.G.S.cup
日時:1月8日
会場:佐賀県フィールド佐賀大和
天候:雨
コンディション:マディ
PHOTO&TEXT:ANIMALHOUSE
今年から「全日本選手権」となったG-NET2017。
その第1戦は昨年、チャンピオン高橋博のみが一周できたという国内最凶の異名を持つフィールド佐賀大和でおこなわれるM.G.S.cupとなった。今回はその難易度を若干下げて半分ほどにするとのことだったが、それでもやはりコースの難易度は十分すぎた。
さらに前日から降った雨が拍車をかけて、一周できないライダー続出のいかにもG-NETにふさわしい荒れた開幕戦となった。
昨年のチャンピオン高橋博は、一周目の序盤に、勝負所である一つ目のヒルクライム、藤田坂で前走者をパス。そのままレース終了までトップを守り抜いた。
また、難所の一つ、大きめの岩が続く沢のセクションでは、雨で滑るところをiX-09W GEKKOTAが実力を発揮。これには高橋も「今回の沢のような場所だとやっぱりゲコタですね。あういうストップアンドゴーのセクションでは、これに勝るものはないと思います」と、思わず唸った。
高橋に続いて、2位を獲得したのは、同じくiRCサポートライダーの熊本悠太。2016年シーズンはJECで年間ランキング5位を獲得、G-NETだけでなくJECやJNCCにも参戦予定だというマルチライダーは、終始安定した走りを展開。
「セクションひとつひとつをこなしていって、自分との戦いができました」と、熊本自身も納得の結果となった。
ゼッケン3、チームG-NET/iRC/BLAZEマウンテンの河津浩二は2周を回り6位となった。
高橋博
TEAM BETA ENJOIS
RR2T300
前:iX-09W GEKKOTA(空気圧0.65)
後:iX-09W GEKKOTA(空気圧0.39)
「どの大会でも勝負どころっていうのはあって、今回もいくつか勝負どころは分かっていました。特に雨が降って黒土のターンが入るところはすごく難しいので、そこまでにトップになれればいいな、と。ずっとトップの後ろをついて走ってて少し焦りましたが、一周目最初の勝負どころの藤田坂で前走者が下見に入ったところを抜くことができました。
やっぱりシーズンが終わってちょっとホッとした隙に、ライバルたちが強くなってくるんじゃないかと勝手に不安になっていたところがあったので、結果が出せてよかったです。今年の予定としては、G-NETに全戦出場します。また、海外でのレースもあるかもしれません」
熊本悠太
TEAM BETA バイカーズベア with CFC
X-trainer250
前:ix-07S(空気圧0.5)
後:iX-09W GEKKOTA(空気圧0.3)
「今シーズンからG-NETはクロストレーナーをおろして、他のレースはRR2Tで。タイヤとマシンに助けられて、2位を獲得することができました。トップのロッシさんは見えませんでしたけど、どこが嫌だったっていうのもないし、一つ一つのセクションをこなしていく感じで、ミスがなかったのが良かったです。
今回、ゲコタのグリップ力が素晴らしく、どんどん前に進むので、僕の動きが逆に遅れているぐらいでした。タイヤのセレクトがバッチリ決まりましたね。2017年シーズンは、JEC全戦、G-NETはできるだけ、JNCCも何戦か参戦予定です。モトクロスの練習もして、また良いところで走れるよう頑張りたいと思います」