G-NET第4戦 北海道元気村でロッシ快勝!
G-NET第4戦 ゲコゲコエンデューロ
日時:7月17日
会場:北海道元気村
天候:曇
コンディション:ドライ
PHOTO&TEXT:ANIMAL HOUSE
G-NET第4戦の会場は今回がG-NET戦初開催となる北海道岩内郡共和町にある元気村特設コース。
午前中のミドルクラスでは少々雨に降られることもあったが、午後には天候も回復してきて、ゲコゲコクラスはベストコンディションのレースとなった。
スタート直後の広場にはタイヤや丸太を駆使して作られた人工的なセクションが設置され、集団をバラけさせる。山に入るとキャンバーの途中に置かれた丸太や沢の中に絶妙に配置された大岩などがライダーを行く手を阻み、「迷いの森」や「フェンダーヒル」と名付けられたセクションが待ち構えている。
そして一番の難所は「サーモンロック」と呼ばれる沢の中にあるツルツルの岩盤の登り。傾斜は大したことはないが、とにかくグリップが悪く、多くのライダーがそこで時間と体力を奪われることとなる。
ゲコゲコクラスの持ち時間は3時間。レースは一周したものから順位がつき、2周目はない。2周目を想定していない高難易度、ということだ。
横一列のスタートから一斉に1コーナーに侵入。ハスクバーナTE250を駆る佐伯竜が2番手で1コーナーを抜けていく。ゼッケン1の高橋博は転倒。ほぼ最後尾からのスタートとなってしまう。
続くタイヤセクションの混乱をうまく抜け出し、和泉拓のあとにつけて5~6番手で山間セクションへ。沢やウッズでライバルたちがスタックしている中、高橋はミスすることなく順調にバイクを進ませた。
コース中盤に設定されたスタート付近のセクションに戻ってきた順番は高橋、佐伯、和泉。高橋は待ち構えていた観客の大歓声に笑顔で応え、再び山の中に姿を消した。
問題のサーモンロック。高橋はギリギリまでマシンを下げて助走を取り、一気にアクセルを開けた。ツルツルの岩盤を最上段まで一気に登りきったが、あと一歩というところで転倒。しかし最小限のタイムロスで立て直し、再スタート。
1時間11分で一周し、高橋博は嬉しいBETAデビューウィンを獲得。
2位には1時間26分で地元、北海道の佐伯竜。
和泉拓は3位で終盤までたどり着くが、サーモンロックで苦戦。2つ順位を落とし、1時間46分で5位に入った。
iRC iX-09W GEKKOTAはサバイバル広島に続き、またもやG-NET戦ワンツーを決めた。また、ミドルクラスで優勝した小熊剛彦も前後ゲコタを使用していた。
高橋博
TEAM BETA ENJOYS
BETA RR300
前:iX-09W GEKKOTA(ムース)
後:iX-09W GEKKOTA(ムース)
「今回は新品のムースに、ボコボコに穴を開けたやつとタイヤは前後ゲコタで走りました。多分空気圧は0.4くらいに相当すると思います。1コーナーでいきなり転倒してしまって、追い上げのレースだったので、余計に楽しかったです。誰が1位なのかわからないものですから、幻の1位を追ってずっと走ってました。前回、前々回とパンクやエンジントラブルで勝てていなかったので、今回は絶対に勝ちたかったんです。勝ってアメリカに行きたかったので、勝てて本当に嬉しいです。マシンは今回からBETAのRR300に乗らせてもらっていて、アメリカのテネシーノックアウトもこれで参戦します。そのあとX-Trainerの300に乗る予定ですが、RR300が良すぎて、このままでもいいかなって(笑)」
佐伯竜
ハスクバーナ札幌
Husqvarna TE250
前:iX-07S
後:iX-09W GEKKOTA(ムース)
「昨年8月にトライアルからエンデューロに転向しました。今年はハスクバーナさんにマシンをサポートしていただいて、タイヤはiRCさんのゲコタを使いました。JECで使ってるムースをそのまま使って、圧は0.3か0.4くらいだったと思います。セクションはきつかったけど面白かったですね。地元なんですけど、あんまりコースがよくわかってなかったので、コーステープを見ながら「登りなのかな? あ、やっぱり登りだ!」って感じで。その時にちょっと入るのが遅れたりしてもタイヤがしっかり噛んでくれたから上手く走れました」
和泉拓
TeamBetaストレンジモーターサイクル
BETA RR2T
前:iX-09W GEKKOTA(ムース)
後:iX-09W GEKKOTA(空気圧0.4)
「前回リアをムースにしてみてグリップ不足を感じたので、今回はリアはエアで0.4気圧、フロントは新品でパンパンのムースを選択しました。久しぶりにチューブでゲコタを履いたらビックリするくらいグリップして、今日はコンディションも悪くなかったから楽しく走れました。前日の練習ではあっさり登れたんですけど、本戦ではサーモンロックで苦戦してしまいました。その上のヒルクライムで難所の男ラインと、エスケープの負け犬ラインがあるんですけど、一回だけチャレンジしようと思って男ラインに行ったら、助走もないし濡れてるのにすごいグリップして、一発で登れちゃってビックリしましたね。今回は下見ができてなくて、勢いをつけられないセクションが多かったんですけど、チューブ+ゲコタだったのでどこでも登れました」
小熊剛彦(ミドルクラス1位)
Team 火曜日
HONDA CRM250
前:iX-07S
後:iX-09W GEKKOTA(空気圧0.5)
「あんまり川とか沢を走ったことなかったので大変でしたが、面白かったです。マシンは89年式のCRM250で、今回初めてゲコタを履いてみたんですが、すごくグリップして、良かったです」