JEC開幕戦 若手勢大活躍、IAルーキー小菅泰輝がデビューで5位を確保
日時:5月10日
会場:広島県テージャスランチ
天候:晴れ
コンディション:ウェット
全日本エンデューロ選手権が、いよいよシーズンイン。昨年同様、広島県テージャスランチでの第1戦は、金曜夜〜土曜朝に降った雨を見越して急遽ルートを運営陣が修正。しかし、土曜昼からは天候は一気に回復して、日曜にはある程度ホコリが立つ程度のコンディションに。これによってルートやテストはだいぶ高速よりのものとなったが、その分ライダーは集中することができたと言えるだろう。
昨年、IBチャンピオンとなった小菅泰輝はこのレースで全日本IAクラスにルーキーデビュー。緊張感の漂う中ながら、タイムを集めてクラス5位と好成績に。ライバルでもある父、小菅浩司は全日本ではじめて順位を息子にゆずり6位をマーク。昨年に引き続いて好調の小菅一家となった。小菅浩司は、今年の目標を表彰台へと見定めて目下修行中。小菅泰輝は「コースはハイスピードですし、得意でした。日高などではこうはいかないと思いますけどね」とのこと。
小菅泰輝同様、IBルーキーの柳原博一も、8位と上々の滑り出し。
また、IBではこのレースで若手が躍進。前橋孝洋や、熊本悠太が序盤はなみいるIAを上回るタイムを連発、総合でも3−4位にあたる位置で推移するが、後半で伸びてくるベテランに比べて、前橋は疲労からタイムが崩れてしまい、熊本はバックマーカーの処理に手間取ってタイムが伸び悩んだ。結果、前橋はクラス2位、熊本は3位。また、昨年ISDEにチャレンジした大和芳隆も今年からIBを走るが、こちらはIBの洗礼を受けた形でクラス12位の結果。
小菅泰輝
MCオープンエリア
YAMAHA YZ125
前:VE35 後:VE33
広島の土質と合うと聞いたから前日雨が降り、ルートが滑りやすかったため、VEを選択しています。ルートでのグリップは最高でした。テストはドライだったので、すこしタイヤがよれと、重たさを感じました。
レースは納得いく走りできなかった。 コースは難易度もちょうど良くテストが一つでも距離が長かったため、レース自体はとても満足できました。
次回の大阪は気温が高いので体力作りをしっかりしてTOP3に食い込めるようにしたいと思います。
小菅浩司
SHERCO OA RACING
SHERCO 250SEF-RSIXD
前:ix-09w 後:ix-09w
前日は雨が降ったので現地でF:ix-07s、R:VE-33を履いたのですが、天気が急に良くなり、テストが完全にドライになったので履き換えました。この2本の組み合わせはコーナーの感触も非常によく、予想通り攻めることが出来ました。
レースは、ライン取りがうまくいかず、TOP5との差を詰められなかったのが反省点、プラザ阪下で乗り込んで、絶対にTOP3に入ります。結果がすべてなので、練習がまだ足りなかったということです。
柳原博一
ダートバイクZIM
KTM 250SXF
前:ix-07s 後:VE33
広島はテクニカルなキャンバー路面が多くて林間は湿り気味だったのでフロントにはしっかりとした接地感が欲しかった。リヤはix09w(モトクロスタイヤ)と迷ったが多種多様な路面に対応出来るオールラウンドなVE33を使用しました。レース途中からかなりドライになってきてたのでモトクロスタイヤでもよかったように思います。
フロントは期待通りの接地感で下りのキャンバーも安心して行くことが出来ました。リヤはルートは最高でしたがカチパン路面ではモトクロスタイヤに軍配があがると思います。前後ムースだったのでパンクを気にせず思いっきり走れました。
やはりIAの壁は高いです。難所があってもルートの走りはある程度自信ありますが、テスト区間はまだまだですね。コーナーリングもっと丁寧に速く走れるよう練習します。
次回はJEC阪下にエントリーします。コーナーリングに磨きをかけて少しでも上位のライダーに迫れるようになることが今の自分の目標です。
今回は九州のライダーが数名エントリーしてくれて嬉しかったです。少しずつでもオンタイムエンデューロが普及してライダー人口が増えていけるようアピールしていきたいと思います。
いつも応援してくださるスポンサー様、ダートバイクZIMさん、iRCタイヤさん、ブレインズさん、ロッキースポーツさん、ジャペックスさん、モンドモトさん、NMFさん、そして自分のバイクライフに協力してくれる家族に感謝します。
前橋孝洋
モトクラブオープンエリア
YAMAHA YZ250F
前:ix-09w 後:VE33
テージャスランチはルートが険しいのと前日に雨が降ったので、苦手なルートに合わせVE-33を選択しました。
テストに合わせるとすると前後ix-09wにしたと思います。
いざレースが始まると、ルート上の切り株のあるヒルクライムやガレ場、谷地などで非常に助けられました。大きなミスも無く、確実に走破できました。テストは硬く滑りやすい路面で、コントロールが難しい感じる時もありました。
今回のは軽い熱中症や腕上がりと、思うようなレース運びが出来ませんでした。以前に比べて全テストタイムが安定はしているものの、後半はタイムを詰めれなくて悔いが残りました。しかし、このような状況でも序盤は総合3位、結果はクラス2位総合6位と頑張る事が出来たと思います。
次戦はクラス優勝と総合上位を目標にしていきます。シリーズを戦っていくので、大きなミス無くクレバーに走り切りたいです。
熊本悠太
バイカーズベア with CFC
YAMAHA YZ250FX
前:ix-07s(空気圧1.2) 後:ix-07s(空気圧0.8)
土曜日に雨が降り日曜日は晴れという事でミディアムであるix-07sを選択しました。序盤思った通りルート、テストとも安定したグリップでした。後半タイムが伸びなかったのは自分の練習不足でコーナーに出来た轍にうまく乗れずタイムロス。バックマーカーをパスするのに手間取り転倒(4回)泣! 同クラスの選手に追い付いてもパスするだけの実力がなくそのまま付いて走るという悔しいレースでした。完全に次回の課題ですね(^^;;
今回初めてリヤタイヤにix-07sを使用しましたがトータルバランスのとれた良いタイヤだと思います。今後もハードかソフトか迷った時には使いたいと思います。
次レースJNCC、爺が岳も上位目指して頑張ります!
大和芳隆
TeamBetaストレンジモーターサイクル
BETA RR2T
前:ix-07s 後:ツーリスト
フロントのix−07sはキャンバー走行時にもある程度グリップしてくれる事と、コーナーでもアンダーが出にくいので気に入っています。濡れた岩盤などは少し苦手。リアにツーリストを選んだ理由は、昨年の広島がルートの難易度とタイム設定が厳しかったので、走破性と体力温存(クッション性が高い)を重視して選択しました。
ルートではツーリストのおかげでとても楽が出来ました。パドックに上がる最後の登りも簡単に直登が出来ました! テストでは、タイトターンが連続する区間では前走者に追いつく場面もありましたが、マシンを寝かせる時間の長いオーバルのようなコーナーではリアが滑ってしまうため逆に離されるという展開で、マシンが起きてる状態での加速がとても有利でした。オーバルコーナーはパワースライドが上手に出来ればネガな部分をカバーできるかもししれません。
全日本では、IBクラスに上がり初のレースでしたが、予想以上にクラス上位陣との差が大きく、改めて自分のスピードの足りなさを痛感しました。次回は、まずは真ん中より上を目指します。今後、モトクロス練習等を多めに取り入れて、速く走るためのスキルを磨きたいと思っています。